断酒して良かった

元毎晩多量飲酒していましたが、お酒に起因した失敗、心身の不健康、時間の浪費と人生これで良いのかという疑問から、断酒始めました。断酒の継続の目的でブログをはじました。禁酒に興味を持たれている方や禁酒をしている仲間の方が読んでいただけたら幸いです。

断酒2年252日目 お酒で人生半分損したからこその・・・

 お酒の思い出。一番楽しかったのは、いつだったのか?

①お酒の味に慣れてなく、味がまずくてなんでこんなものにはまる人がいるんだろうと思った。友人が酔っぱらってその行動が可笑しくて笑いこけたのは覚えている。

 

②お酒を飲み始めて3年ぐらい。機会飲酒で飲み始めはまずいと思いながら、ビールのジョッキを1杯飲み干すと、まずさが消える。2杯、3杯と飲み干すと、キタキタキターとテンションが上がって、2時間の飲み放題コースが終わるころには、酔いが回り、これが楽しいのか何なのか分からず、ずるずると2次会へレッツゴー。

翌日の目覚めの悪さと浮腫み。まあまあの確率で吐き気。仕事があれば休まず、二日酔いと闘う(戦うって何って思うが・・・)。

 

③お酒を飲み始めて8年位。家でも飲むようになる。はじめは味気ないから、毎日のようには飲まない。毎日のように飲むようになったきっかけは、近所のお店にひとりで行くようになってから。そこで常連さんと仲良くなる。お酒に関する知識や大人のたしなみ的なことを学ぶ。そして、そこそこお金がかかる。せっかくお酒の知識を学んだから、いろんなお酒を味わいたい。でも外で飲むとお金がかかる。決して高収入ではない。そのため、これを自宅飲みが始まった。ビールはもちろんのこと、ウイスキー、焼酎、日本酒を色々試した。あー美味しい。知識と味をブレンドしながら、お酒が日常に溶け込んでいったのだろう。

ときどき、ベロンベロンになることも、たまに職場に遅刻することも(年に1~2回)。

 

④お酒を飲み始めて12年位。基本的に飲む量は変わらないが、飲むペースは変わった。最初の30分でビールジョッキ3杯を飲むのが当たり前になっていた。なんというか、飲む前のテンションが低くて、ビール3杯飲んでやっと±0のような感じ。資格を取るために、平日は基本飲まずに金土ガンガン飲むみたいな生活をしていた気がする。アルコールがうつ状態と密接に関連するということをまさに味わっていた。節酒する発想はあったがやめるという発想はその時点ではなかった。

 

⑤お酒を飲み始めて15年過ぎたころ。仕事が終わると、すぐにコンビニかディスカウントストアに行き、お酒とつまみを大量に購入する。ああ今日もいい買い物をしたとずっしりとした買い物袋を、ダイニングテーブルに置く。この瞬間が一番幸せを感じた。あとはもう、ただ飲むだけ。ビールはもちろん飲むが、ストロング缶を3本1時間で飲み干すのが日課になった。思ったのが明らかに酔っぱらうのに必要なアルコール量が増えていた。かなりの耐性がついていたと思われる。それでもって、毎日起きるのが辛かったし、午前中は頭が働かない、ちょっと鬱っぽい感じもあり、仕事に対して粘り強さもない、でも会食という名の飲み会は好きだった。酔っぱらうと弾けていた。しかし、だんだんとうつっぽさが強くなって、仕事に支障をきたしつつあったところで、職場異動命令が下る。しかも、異動先は仕事内容もさることながら、人間関係でストレスフル。しかも、異動先の飲み会で酔った勢いでちょっとしたふざけた事を言ってしまい、それを後日ねちねちと言われる始末。ついにストレスは限界に。

 

結果的に、お酒が、自分のメンタルあるいは生産性を失い、また人間関係トラブルを招くといったことに気付く。そこで初めて断酒しようと決意した。

 

お酒を飲んでいた頃は、飲めない人に対して、人生損をしているなあと思うことがしばしばあった。お酒をやめる時には、会食の場で宣言をした。「お酒を飲まないなんて人生半分損しているよ」「金輪際飲まないってよ」と、あたかも断酒する行為は愚か者のレッテルを貼られる。また、断酒なんて続かないでしょと上から目線で何度も言われる始末。

 

ところがどっこい。飲めなくてつらいということはなかった。確かに好きな種類のお酒を飲める人がうらやましいなと思うことはあった。ノンアルコールドリンクの種類は少ないなとも思った。しかし、アルコールが入ってないので失態を起こしようがない。しかも、話をしたことはきちんと覚えている。時間は倍増えた気がする。もちろん結構いいことづくめだったりする。2日酔いもないし、睡眠の質が良くなり、目覚めもよくなってきた。うつ状態もかなり改善した。相変わらず、仕事がノンストレスとは言えないがパンクせずに今日までやってこれた。

 

お酒を飲んで人生半分損するといったのは、わざわざ自分からコンディションを悪くして、しかも現実逃避をしている行為を繰り返しているだけだったのだ。お酒を飲んで楽しいと、幸せだと思ったのはすべてではないにせよ結構幻想だったなと思う。これだけの長い期間、自分の心と体を破壊し続けて、しかも自分と向き合うことを回避し続けたのは非常にもったいないと思った。失ったものは取り返せない。だが、今日が人生で一番若い日。生きている限りはいつでもやり直すことができる。逆にお酒に酔って色々な後悔をしてきたからこそ、人に語れることがあるのかなと思う。また、たくさんの損をしてきたからこそ、自分がどうありたいか、これからをどうしていきたいか向き合うことが何よりも価値があるように思える。